セロー250にワイズギアのグリップウォーマー(グリップヒーター)を装着しました。
説明書やネットの記事でわかりにくかった部分を中心に詳しく紹介します。
商品の特徴
取り付けたのは、ワイズギア グリップウォーマー360Aです。ワイズギアでは、車種によりグリップウォーマーが販売されています。
セローの場合は、商品名に『A』とついているのを購入します。
定価18700円くらいしますが、通販では16000円くらいで購入できます。グリップヒーターの中では、高額な部類ですが、その分機能や使い勝手がいいのでお勧めです。
特に、配線を加工しなくてもセローに付けれるのでメンテナンス初心者には良いと思います。
特徴としては、
- ヒーター機能付きグリップで世界最小径
(純正グリップと同じサイズ) - バッテリー保護機能orバッテリー診断機能付き
(電源投入時にランプでバッテリー状態を表示、バッテリー状態にあった出力に調整) - ステンレス発熱体使用
(電熱線より高耐久で熱のムラが少ない) - スロットルチューブ一体構造
(アクセル側は、交換が楽です。) - 出力は3段階のボタン式
- 車種専用なので配線の加工が不要
- それぞれの部品が単品でパーツ売りしている。(故障しても全交換しなくてよい)
取付方法
取付に関しては、事前にBike Life Labの記事を読んで行いました。それを見てもわかりにくかった部分を補足しますね。
ちなみに、バイク屋に依頼すると工賃は、5000円~10000円程です。
必要な工具
・六角レンチ(カウル取り外し)
百均のレンチでは、短すぎて右端のカウルが外しにくいので2000円くらいのレンチのセットを購入すると良いです。
・メガネレンチ(シート取り外し)
・プラスドライバー(スイッチの組み立て)
・パーツクリーナー
・ゴム用接着剤(グリップの装着に)
・精密ドライバーまたは、太めのクリップ(カプラから端子を抜くのに使います。)
スイッチの組み立て
スイッチの組み立ては、超簡単です。

スイッチの部品
ステーに両面テープを張り付けます。

ステーに両面テープをつける
ステーと本体を両面テープで接着する。そして、ボルト2本で固定します。

スイッチ本体とステーを接続
スイッチの完成です。

グリップウォーマーのスイッチ
装着はミラーを外して一緒に共締めする形です。

スイッチの装着
ハンドル部品の取り付け
次は、左右のグリップの取り付けです。ここも比較的簡単にできます。
左グリップは、古いグリップを取り外して交換します。グリップは接着剤で固定されているんで、隙間にパーツクリーナーなどを吹きかけて接着剤を溶かしながら取り外します。

グリップを外す
マイナスドライバーでほじくりながら取り外しましたが、傷がつきました。再利用しないなら、カッターやハサミで切り取ると早いです。

マイナスドライバーを使う
取り外したら、ハンドルに古い接着剤がついているので、パーツクリーナーを吹きかけて接着剤を綺麗に拭き取ります。意外と面倒です。

ボンドのカス
そして、ハンドルに新しい接着剤を薄く塗って新しいグリップを取り付けます。
接着剤は、ゴム用の安いもので大丈夫と思います。(Gクリヤーを使いました。)
接着剤が、滑りを良くしてくれるので比較的楽に装着できます。ちなみにヒーターのケーブルが進行方向(前)から出るように装着します。(グリップヒーターは部位により温度が違います。指先が温かくなるようにします。)

進行方向にケーブルが出るように
ボンドが固まるまでは、24時間かかるのでそれまではそっとしておきましょう。
右側のハンドルは、アクセルチューブ一体式なのでグリップを取り外さなくても良いです。かなり助かります。
スロットルホルダーのネジ2本を外すと、取り外しができます。ホルダーを外した後、ケーブルがどのようについていたかよく見ておくといいです。

プラスドライバーで外す
ボルトを2本外すと、ガチャリと取り外せます。

スロットルホルダー
ここから、スロットルワイヤーをスロットルチューブから外して、スロットルチューブごと取り外します。

新しいスロットルチューブを装着する
※取り外したスロットル
グリップヒーター用のスロットルチューブに装着して、スロットルワイヤーを通します。
さらに、スロットルホルダーで固定します。
スロットルホルダーは、上のネジから締め付けます。上側に隙間があると水が浸入しやすくなるためです。
正しく取り付けると、ケーブルが上向きに出るような角度になります。

ケーブルが上を向くように装着
これでハンドルの交換は完了です。
ここまでの作業は、比較的簡単だと思います。
カウル、シートの取り外し
次は、電源を取り出すたす場所にアクセスするためにカウル類を取り外します。具体的には、『シートと、車体右側のカウルを取り外します。
セローのカウルは簡単に取り外せるので楽勝です。
まずシートから先に外します。シート裏にボルト2本で固定されています。眼鏡レンチ又は、スパナを使います。
シート下のボルト2本を外すとシートを持ち上げて外すことができます。
次に右側のカウルを外します。必要な工具は、六角レンチです。
説明書を見なくてもカウルについているボルトを外していくと取れます。
配線の取り付け
ここまでは、特に問題なくできたと思います。
ここからが、本番です。
ヘッドライトのリレースイッチから電源を取るのに少し手間がかかります。
配線を取り外す前には、安全のためにバッテリーのマイナス端子を外しておきます。
まずリレースイッチの場所を探すのに少々苦労しました。説明書は白黒でよくわかりません。

ヘッドライトリレーの場所
この部品の右奥にハマっています。
リレースイッチを取り出すには、左の部品が邪魔になるので左の部品も手前に引き出します。ゴムのベースが2か所引っかかっているのでまっすぐ引っ張ると取り出せます。
取り出せたら、ヘッドライトのリレースイッチも引っ張り出します。
リレースイッチは、黒いカバーがついています。左右の爪を持ち上げながら引き抜きます。けっこう固くて力が要ります。ペンチなどで掴んで引き出すと良いかも?

リレースイッチの蓋を外す

ヘッドライトリレースイッチのカバーを外す
そして、次に苦労したのがリレースイッチから端子を抜き取ることです。精密ドライバーを差し込んで、ロックを外してピンを引き抜きます。
方法は、説明書にかなり詳しく書いてくれています。

セロー250のヘッドライトリレーの端子を抜く場所
差し込む工具としては、専用の工具があるようですが精密ドライバーなどでも良いそうです。いろいろ試しましたが最終的には、クリップで外せました。
大きめのクリップを伸ばして差し込みました。

セローのヘッドライトリレーの端子を抜く道具
コツとしては、軽く配線をひっぱりながら試行錯誤してクリップを動かすことです。クリップを差し込んで手元を下におろしてクリップの先端を上げるイメージです。(シーソーみたいな感じでロック部分を持ち上げます。)
これさえ外せれば後は、簡単です。どのくらい差し込めばいいのかとかよくわからないので、配線を軽く引っ張りながらいろいろな差し込み具合で試行錯誤すると抜けました。

端子を取り外した
車体側から外した、端子と抜き取った場所には以下の画像のように配線を接続します。
(①車体から抜き取った端子をヒーター側のコネクタに差し込みます。)
(②ヒーターの端子をヘッドライトリレーコネクタに差し込みます。)

配線の接続方法
一度配線を差し込むと、再び抜くのは面倒なので配線の取り回しなどを決めたうえで接続すると良いです。

配線の完成図
ここまでできれば、もう終わったようなものです。
3つのケーブルを右ハンドル、左ハンドル、スイッチの配線と同じ色同士でつなぎます。
そして、アースの端子を車体のどこかのボルトに止めます。

3つのケーブルとアースを接続
アースは、ウインカーの下側のボルトと接続しました。上側は、ゴムがついているので電気が通りません。ここ以外にいい場所があればだれか教えてください。
接続ができたら、カプラなどをもとの位置に戻します。ギッチリ詰まっているので元のように戻すのも少し手間がかかります・・・
完全に戻らなくても、カウルが付けれたらオッケーです。
さらに、それぞれのケーブルが長くて配線がたくさん余ります。まとめて折り返して、タイラップでまとめます。

配線の収納
まとめた配線は、工具入れに突っ込みました。ここにETCを入れている人は、入らないかもしれません・・・

配線は工具入れに収納
後は、それぞれの配線を車体や他のケーブルとともにタイラップで固定して終わりです。ハンドルを切った時に、突っ張っらないように余裕を持たして他のケーブルとまとめて結束バンドで固定します。
最後に、バッテリーのマイナス端子の接続を元に戻して完了です。
エンジンをかけて、グリップヒーターが作動するか確かめましょう。(エンジンをかけないとヒーターは作動しません)
問題がなければ、カウルとシートを装着します。
お疲れさまでした。
取扱説明書でわかりにくかった場所を詳しく紹介しました。もちろん、作業するときは説明書を読んだうえで行ってくださいね。
レビュー
最初は、スイッチとグリップが一体式のグリップウォーマーにしたいと思っていました。ハンドル周りをシンプルにしたかったからです。しかし、バイクのグローブをしたまま操作するにはこのサイズのボタンと配置がベストであることが分かりました。
ハンドルを握ったまま親指で操作できます。
また、ヒーターの効果ですが、強にすると素手では触れないくらい熱くなります。ホームセンターで買ったバイク用でない冬用手袋をして0℃の時に運転しましたが、30分くらい運転しても手が全く冷えませんでした。むしろ汗ばむかもしれません。手を温めるだけで上半身全体まで温かさが伝わってくる感じがします。
バイク歴16年で初めて、ハンドルヒータ―を初めて付けましたがもっと早く装着しておけばよかったです。
防寒対策には、さらに純正のミニスクリーンをすれば冬場のツーリングもかなり快適にできます。防寒には、ツーリングセローのスクリーンより純正ミニスクリーンのほうが防風効果が高いです。意外ですが、ミニスクリーンのほうが体から近いからだと思います。
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